2026年4月、東京都の不妊治療助成が大きく変わりました。
私は北海道で不妊治療を受けています。
「東京都の新制度」と「北海道の制度」を使ったらどうなるかを、私の実際のケースで比較してみます。
※2026年5月時点の制度に基づくシミュレーションです。クリニック・治療内容・最新の改定で金額は変わります。
- 2026年4月の東京都の新制度で何が変わったか
- 北海道の不妊治療助成は何が対象で何が対象外か
- 同じ治療を受けた場合の自己負担額の差(私の実例で最大15万円)
- 制度以外で費用を減らすコツ
2026年4月、東京都の不妊治療助成が大きく変わった
保険適用部分にも助成が乗る
これまでの自治体の助成は、ほとんどが「先進医療」という自費の追加治療部分にだけ出るものでした。先進医療はPICSI(顕微授精の特殊な手法)やEmbryoScope(培養の経過観察)のような、保険が利かない追加オプションのこと。
2022年4月から不妊治療は保険適用になりましたが、その保険適用部分の3割負担には助成が出ない自治体がほとんどです。
東京都は2026年4月から、ここに1回の治療につき最大15万円の助成を新しく乗せました。

保険適用なのに、さらに助成が出るのはすごい。
こういう制度が東京都だけでなく他のエリアにも広がってほしい。
新制度のポイント一覧
表にまとめてみました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象治療 | 保険適用の体外受精・顕微授精+併用した先進医療 |
| 助成上限 | 1回の治療につき15万円 |
| 対象期間 | 2026年4月1日以降に開始した治療 |
| 申請受付開始 | 2026年10月1日 |
| 年齢制限 | 治療開始時に妻が43歳未満 |
| 回数制限 | 39歳以下:最大6回/40〜42歳:最大3回(1子につき) |
| 所得制限 | なし |
| 居住要件 | 夫婦のいずれかが東京都内に住民登録 |
| 重要な計算ルール | 助成額=自己負担額-高額療養費・付加給付で戻った額(上限15万円) |
「1回の治療」は「1回の移植」を中心に数えます。
採卵から始める場合は「採卵〜判定までが1回」、1回目以降の凍結胚移植は「移植〜判定までが1回」(月単位ではなく治療プロセス単位なので、何ヶ月またがってもOK)。
では、北海道の助成は?
北海道では「北海道不妊治療等助成事業」があり、先進医療部分の自己負担額の一部に助成が出ます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 保険適用の体外受精・顕微授精+併用した先進医療 |
| 助成率 | 先進医療にかかった自己負担額の7/10 |
| 上限 | 35,000円 |
| 年齢制限 | 治療開始日の妻の年齢が43歳未満 |
| 居住要件 | 申請日に北海道内に住所がある |
| 申請窓口 | お住まいの市町村窓口 |
| 備考 | 通院距離が片道25kmを超える場合は別途交通費助成あり |
北海道の助成対象は「先進医療」のみ
北海道の助成は、あくまで「先進医療部分」が対象。
保険適用治療そのものの自己負担分(3割負担)には助成が出ません。これが東京都との大きな違いです。
申請の窓口・必要書類など、詳しい手続きは公式サイトでご確認ください:
- 北海道庁「北海道不妊治療等助成事業」
- 札幌市公式「不妊治療費助成(先進医療)」(札幌市民の申請窓口)
私のケース:もし東京都民だったら?
私の体外受精の費用
- 治療内容:採卵10個 → 受精9個 → 凍結4個 → 移植1回
- 受精方法:スプリット法(ふりかけ+顕微授精)
- 先進医療なし、すべて保険適用(3割負担)
- 通院回数:8回
- 窓口支払い総額:約196,410円

北海道の助成:私はいくら戻ってきたか?
北海道の助成は0円
理由は、私は先進医療を使っていないから。
北海道の助成は先進医療部分が対象なので、保険適用だけの治療では助成対象になりません。
ただ、これから高額療養費と付加給付で安くなる予定です。
東京の制度を当てはめてみる
同じ費用の治療を東京都民として受けたら、自治体助成だけでこれだけ違う計算になります。
| 項目 | 北海道 | 東京都 |
|---|---|---|
| 窓口支払い | 196,410円 | 196,410円 |
| 高額療養費・付加給付で返ってくるお金 | 未確定 | 未確定 |
| 自治体助成(保険適用部分) | 0円 | 150,000円 |
| 自治体助成後の自己負担 | 196,410円 | 46,410円 |
| 地域差 | 150,000円 |
※高額療養費は通常2〜3ヶ月後、付加給付も健保組合によりますが2〜3ヶ月かかることが多いです。私の場合も現時点では金額が確定していないので「未確定」としています。

上限15万円って、今回の体外受精にかかったお金のほとんどが戻ってくる金額…!すごい。しかも次回分も申請できる!
数字を見て思ったこと
シミュレーションをしてみて、これくらい差が出るんだと実感しました。
しかも不妊治療は複数回の移植を続けることも多くて、東京都の制度は1回ごとに最大15万円が出るので、回数が重なるほど地域差も累積していきます。
「不公平だ!」と声を上げたい話ではなくて、住む地域で使える制度はそれぞれ違うという事実を知るのが大事かなと思っています。私自身も、北海道で使える制度はちゃんと申請するつもりですし、読んでいる方も自分の地域の制度を一度確認してみてもらえたらうれしいです。
制度以外で費用を減らすコツ
マイナ保険証なら高額療養費の手続き不要
高額療養費の払い戻しは、本来「窓口でいったん全額(3割)を払って、後から戻ってくる」仕組みです。月の医療費が高くなりそうなときは、窓口の支払いがそれなりに重い。
でも、マイナ保険証を使っていれば、窓口で自動的に自己負担の上限額までしか請求されません。申請手続きも、限度額適用認定証の準備も不要。

私もマイナ保険証で通院していたので、自動的に高額医療費制度が使えるという安心感があって楽チンでした。
マイナ保険証を使っていない場合は、加入している健康保険組合に限度額適用認定証を申請して、窓口で提示すれば同じ仕組みが使えます。
付加給付と医療費控除も使える
加入している健康保険組合に「付加給付」があれば、高額療養費の自己負担額がさらに下がる場合があります。組合独自の制度なので、健保のサイトや問い合わせで一度確認しておくと安心です。
それから、不妊治療費は医療費控除の対象になります。年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた分は、確定申告で所得税が一部戻ってくる仕組み。通院の交通費(公共交通機関)も対象になるので、通院日と金額をメモしておくのがおすすめです。
まとめ
2026年4月、東京都の不妊治療助成が大きく拡充され、保険適用治療の自己負担にも助成が出るようになりました。一方で、北海道など多くの自治体は「先進医療部分のみ」が助成対象という制度のまま。同じ治療を受けても、自治体助成の差で1回の治療につき最大15万円の差が生まれることがあります。
| 項目 | 北海道 | 東京都(2026年4月〜) |
|---|---|---|
| 保険適用部分への助成 | なし | 1回の治療につき最大15万円 |
| 先進医療部分への助成 | 7/10、上限35,000円 | あり(保険適用部分の助成上限15万円に含む) |
| 対象期間 | 継続中 | 2026年4月1日以降に開始した治療 |
| 申請受付開始 | 随時 | 2026年10月1日 |
| 年齢制限 | 43歳未満 | 43歳未満 |
自分の地域の制度を必ず確認して、使える助成は申請しましょう。それと同時に、マイナ保険証で高額療養費を自動適用したり、健保の付加給付や医療費控除など、自治体助成以外の制度も組み合わせると、実質負担はもう少し下がります。
妊活中の通院に持っていってよかったグッズや、続けている葉酸サプリは別記事にまとめています。

東京都の動きが先例になって、他のエリアでも保険適用部分の助成が広がってくれたらいいな、というのが素直な願いです。
不妊治療シリーズはこちらにまとめています。

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※この記事は2026年5月時点の制度に基づいています。診療報酬や助成制度は改定されることがあるため、最新の情報は必ず各自治体・厚労省・こども家庭庁の公式情報、または通院しているクリニックや健康保険組合にご確認ください。


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